2018年04月09日

出張報告(鰹節工房やまじゅう様)

鰹節 やまじゅう 手火山造り 静岡 焼津

一か月ほど前になりますが、焼津の【鰹節工房】やまじゅう様に見学に行きました。

きっかけは、三保原屋本店で鰹節削りを買われたお客様から
「鰹節はどこに売っているの?」というお声を頂いたのがはじまりです。
呉服町商店街も現在は随分とお店が入れ替わり、
かつて乾物屋さんやお茶屋さんで取り扱っていた鰹節が、
身近なお店では、なかなか手に入らないものになりつつあります。

そもそも鰹節について殆ど何も知らなかったので、
やまじゅう様に機会を頂き、工場を見学させて頂くことになりました。
やまじゅう様は【手火山(てびやま)造り】という手法にこだわりを持って、鰹節をつくられています。

手火山造りとは、カツオを焙乾(ばいかん:燻して乾燥する)する方法です。
強い火力でじっくりと燻して乾かすことで、独特の香りと味を造り出すため、
江戸時代の昔より、この手火山造りが一番と言われてきたそうです。
ただし、手間のかかる工程があるため、現在は日本でも数社しか行われていない手法になっています。

やまじゅう様は、作業工程の全てに人の手と目を入れているため、
現場を見学すると、すごく丁寧な鰹節造りを肌で感じることができます。
たとえば、燻す際の鰹節一本一本の置き方や、
燻し加減が偏らないように様子を見ながら鰹節の位置を変えるなど。

その工程の全てを見た後に鰹節を見て、
鰹節をつくるために数か月の工程が必要だという事実が分かると、
鰹節自体もっともっと高価でもいいのかもしれないと思わざるを得ませんでした。
(今回は都合があって本枯れの鰹節の製造工程は拝見できませんでした)
やまじゅう 手火山づくり 鰹節 静岡 三保原屋
(こちらの写真は、工房の全体を写したもの。とても雰囲気のある工房でした。)

使われている道具の1つ1つに歴史やこだわりを感じることが出来るのも、
工房ならではの面白みだと感じました。
鰹節 包丁 静岡
(たとえば、写真の包丁は、カツオをさばく際に使っているもので、
使い続けて、刃を研ぎ続けた結果、包丁の刃が驚くほど薄くなっています)


いつか、三保原屋本店の1階でも、
やまじゅう様の鰹節を販売して、お客様にも、やまじゅう様にも喜んで頂きたいなと強く感じました。
三保原屋本店のHPはこちら


※鰹節造りについては、やまじゅう様のHPでも詳しい説明がございます
是非、やまじゅう様のHPもご覧ください。→こちら
  


Posted by 三保原屋 本店 at 10:00Comments(0)出張の報告