2022年06月17日
岐阜県にある中華せいろメーカー”マルヤ製作所” 出張レポート

1度は使ってみたい中華せいろ。その製造背景を知る方は多くはないと思います。
数日前、岐阜県にある中華せいろメーカー”マルヤ製作所”さんに伺いました。今回はヒノキの中華せいろを見せていただきました。
元々多くなかった中華せいろメーカーは、
さらにその数を減らし、現在国内では実質1社と言っても過言ではない状態になりました。
(ある程度の数量を製造できるメーカーという意味で実質1社と記載しています。)
マルヤ製作所さんがつくっている中華せいろには”木曽駒”という印がつけられています。
もともと木製品のメーカーさんは名前が全面に出る機会が多くありませんでした。
しかし伺ってみて、【どこで、だれが、どんな風につくっているのか。】
少しでも興味を持ってもらえたら嬉しいなと感じました。
自動化など、機械化が進む印象がもたれる工場ですが、
いまだに多くの人手がかけられているのは、木という素材そのものに個体差があり、
さらに丁寧につくられているため。一部機械化されていると見える工程であっても、
その調整や作業そのものは正に”手作業”と言える範囲です。
中華せいろは約30の工程に分かれて製造されます。
個体差のある木を製材し、曲げ、部品ごとに1つずつ、1工程ごと作っていきます。
また、高温の蒸気で使う道具なので、高い耐久性が求められます。
(耐久性と価格差に関しては、お店で商品を比べれば一目瞭然です!)
こうして出来上がったヒノキの中華せいろは、決して安いものではありません。
だからこそ、憧れの商品の1つでもあります。
利便性が追及される時代にあっても、価格が安くなくても、中華せいろに憧れを感じるのは、
どこかで木製品の温かみや、ワクワクする感覚を生活の中で感じたい気持ちがあるからだと思います。
価値や価格は比較対象されて判断されることがあります。
中華せいろも、使う回数や、使うことによって得られる体験は、価格に換えられるものではありません。
なお、木製品は手を出しにくい商品カテゴリーの1つと感じる方は、
是非、サイズ感を確かめるためにも、扱いのある店舗に伺ってみてください。
Posted by 三保原屋 本店 at 06:00│Comments(0)
│つぶやき